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眠らない街、東京・足立区で商機を掴む!主要5エリアの商圏データから導く、成功への最短ルート

東京23区の北東部に位置し、約70万人が暮らす巨大なスケールを誇る足立区。かつての下町情緒を残しつつも、北千住のようなターミナル駅を中心に再開発が進み、新たな活気に満ち溢れています。つくばエクスプレスの開通や東京電機大学の誘致などを経て、若者やファミリー層の流入も加速。多様な人々が暮らし、働き、集うこの街は、まさに新たなビジネスチャンスの宝庫と言えるでしょう。

しかし、一口に「足立区」と言っても、その表情はエリアごとに大きく異なります。活気ある商業の中心地、落ち着いた住宅街、地域密着の商店街が賑わう街。テナント出店を成功させるためには、これらの多様な商圏特性をデータに基づいて深く理解し、自社の事業コンセプトに最適な場所を見極める戦略的な視点が不可欠です。本稿では、足立区の主要5エリアの商圏データを徹底的に分析し、それぞれの街が持つポテンシャルと、そこに眠るビジネスチャンスを探ります。

■10秒でわかる!この記事の内容
・北千住エリア:
圧倒的な集客力を誇る、区内最大の商業・交通のハブ。若者からシニアまで幅広い層がターゲット。

・西新井エリア:
大型商業施設と住宅街が共存。ファミリー層を主軸とした安定的なマーケット。

・綾瀬エリア:
単身者・二人世帯が多く暮らす高密度な住宅地。日常消費を支える地域密着型サービスに商機。

・亀有エリア:
観光資源と地域住民の生活が融合。エンターテイメント性と地域密着性を両立したユニークな商圏。

・金町エリア:
再開発により変貌を遂げる、学生とファミリーが共存する成長市場。

■【北千住エリア】若者と多様な世代が交差する、区内最大の商業ハブ

JR常磐線、東京メトロ千代田線・日比谷線、東武スカイツリーライン、つくばエクスプレスの5路線が乗り入れる巨大ターミナル駅を擁する北千住は、足立区の商業・交通の中心地です。その立地特性は「繁華街性」が55.1%と極めて高く、商業人口は13万人を超え、区内はもちろん、周辺エリアからも多くの人々を惹きつける圧倒的な集客力を誇ります。

人口構成では、1人世帯比率が52.7%と非常に高く、特に20代単身者が9.5%を占めるなど、若い世代の活気に満ちています。昼夜間人口差も+22,860人と、昼間には通勤・通学者、買い物客が大量に流入します。大学のキャンパスも複数存在し、街には常に学生の姿が見られます。

このエリアでの出店戦略は、この巨大な「交流人口」をいかに取り込むかが鍵となります。飲食店は、若者向けのカフェ居酒屋から、ビジネス層向けのレストランまで幅広い業態が考えられます。また、ファッション、雑貨、エンターテイメント施設など、若者のトレンドを捉えた店舗は大きな成功の可能性があります。ただし、商業流入出指数が1.74と高い一方で、競争も激しいエリアです。独自のコンセプト高い専門性で差別化を図ることが不可欠です。

■【西新井エリア】ファミリー層が支える、生活密着型の大規模商圏

東武スカイツリーラインと大師線が乗り入れる西新井は、駅前の大型商業施設と広大な住宅街が共存する、ファミリー層中心の安定した商圏です。立地特性は「ベッドタウン性」(40.9%)と「繁華街性」(39.0%)がバランス良く共存しており、地域住民の生活を支える商業機能が集積しています。

持ち家世帯比率が58.2%と高く、平均世帯人員も2.1人と、地域に根ざしたファミリー層が多いことが特徴です。人口ピラミッドを見ると、特に40代から50代の人口が多く、それに伴い10代の子ども世代も厚みを持っています。これは、学習塾習い事など、子育て関連サービスの高い需要を示唆しています。

西新井でのテナント戦略は、ファミリー層の「ワンストップショッピング」需要に応えることが基本となります。大型商業施設内はもちろん、駅から少し離れた生活道路沿いにもチャンスがあります。飲食店であれば、家族で楽しめるレストランフードコート、物販であれば、子供服学用品生活雑貨などが有望です。また、住民の年齢層が幅広いことから、クリニックモール調剤薬局といったヘルスケア関連の施設も安定した需要が見込めるでしょう。

■【綾瀬エリア】単身・二人世帯が中心の高密度ベッドタウン

JR常磐線と東京メトロ千代田線が利用可能な綾瀬は、都心へのアクセスが良好な高密度のベッドタウンです。立地特性は「ベッドタウン性」が48.6%と高く、昼夜間人口差は-12,746人と、多くの住民が市外へ通勤しています。

このエリアの際立った特徴は、世帯構成にあります。「1人世帯」が46.9%、「2人世帯」が28.0%と、全体の約75%を小規模世帯が占めています。一方で、持ち家世帯比率は52.3%と比較的安定しており、地域に定住する単身者やDINKs(子供のいない共働き夫婦)が多いことが推測されます。

このエリアでの出店戦略は、単身者や二人世帯のライフスタイルをサポートする業態が中心となります。惣菜や弁当が充実したスーパーマーケットコンビニエンスストアクリーニング店など、忙しい毎日を支えるサービスは不可欠です。飲食店では、仕事帰りに気軽に立ち寄れる居酒屋バル、一人でも利用しやすいカウンター席のある店舗が人気を集めるでしょう。また、コンパクトな住まいに合わせたインテリア雑貨店や、趣味の時間を充実させるための専門店なども面白いかもしれません。

■【亀有エリア】観光と日常が交差する、下町情緒あふれるユニーク商圏

人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の舞台として全国的に有名な亀有は、観光地としての顔と、地域住民の生活の場としての顔を併せ持つユニークな商圏です。立地特性は「繁華街性」が44.3%と高い一方、「ベッドタウン性」も35.7%を占めており、観光客と地元住民の両方をターゲットにすることができます。

駅周辺には活気ある商店街が広がり、「卸売業・小売業」の就業者比率が17.5%と高いのが特徴です。高齢者人口比率も30.3%と高く、昔からこの地に住むシニア層が地域経済の重要な担い手となっています。

亀有での出店戦略は、この二つの側面をどう活かすかがポイントです。観光客向けには、作品に関連したグッズや土産物店、食べ歩きできるグルメなどが考えられます。一方で、地域住民向けには、日々の買い物を支える食品スーパードラッグストア、そして高齢者が集えるような喫茶店やコミュニティスペースなどが求められます。新旧の住民と来訪者が交わるこの街で、双方に愛されるような店舗づくりが成功の鍵となるでしょう。

■【金町エリア】再開発で進化する、学生とファミリーが共存する成長市場

JR常磐線と京成金町線が乗り入れる金町は、駅周辺の再開発により、近年大きく変貌を遂げている成長エリアです。立地特性は「繁華街性」が40.4%と比較的高く、商業機能の集積が進んでいます。

東京理科大学の葛飾キャンパスが開設されたことにより、学生の街としての側面が強まっています。20代単身世帯比率が9.5%と高く、若者向けの飲食店やサービス業に大きなチャンスがあります。一方で、駅から少し離れると閑静な住宅街が広がっており、持ち家比率も50.8%と比較的高く、ファミリー層の基盤もしっかりしています。

このエリアでの出店戦略は、急増する「学生」と、昔から住む「地域住民」の双方を視野に入れる必要があります。学生向けには、手頃な価格の定食屋ラーメン店カフェ、そして教科書や文具を扱う書店などが有望です。地域住民向けには、再開発で生まれた新しいライフスタイルに合わせた、少しお洒落なレストランベーカリー、そして子育て世帯をサポートする学習塾などが考えられます。変化の只中にある金町は、新たなトレンドを生み出す可能性を秘めた魅力的な市場です。

■この記事のまとめ

足立区は、エリアごとに異なる強い個性を持ち、それぞれに明確なターゲット層が存在する、非常に攻略しがいのある市場です。ターミナル駅の圧倒的な集客力ファミリー層の安定した消費単身者の旺盛な需要、そして地域産業との連携。自社の事業の強みをどのエリアの特性と掛け合わせるか。データに基づいた戦略的なエリアマーケティングこそが、足立区でのテナント出店を成功に導くための最も確実な道筋となるでしょう。

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