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出店前に知っておきたい鳥取市の4大エリア分析 ― 需要と業態のマッチングポイント

鳥取県の県庁所在地である鳥取市は、人口約18万人を抱える中核都市であり、山陰地方の行政・経済・交通の中心地です。山陰本線の主要駅である鳥取駅や鳥取空港、さらには国道9号や鳥取自動車道などの幹線道路が整備されており、観光・ビジネス・生活需要が交錯するエリアとなっています。

また、鳥取砂丘をはじめとした観光資源に加え、出張やビジネス客の流入も多く、昼夜で客層が大きく変化する「二毛作型」の飲食市場が形成されています。さらに郊外では自家用車利用が主流であり、週末にはファミリー層を中心にロードサイド型商圏が活況を呈します。エリアごとにターゲット層が明確に異なる点が、出店戦略における大きなポイントです。

■10秒でわかる!この記事の内容
・【鳥取駅周辺】観光・出張客を取り込む駅前の要
・【鳥取大丸・若桜街道周辺】再生が進む商店街で挑戦できる個性派エリア
・【市役所・官公庁街】ランチ需要が安定するオフィスワーカーの街
・【郊外型商業エリア】ファミリー利用に強い郊外ロードサイドゾーン

■鳥取駅周辺:観光・出張客を取り込む駅前の要

鳥取駅は山陰地方有数のターミナル駅であり、ビジネス客・観光客・買い物客が集まる拠点です。駅ビル「シャミネ鳥取」や周辺のホテル街、飲食店街により、平日・週末を問わず幅広い層が利用しています。

駅0.5km圏内の人口は約3,400人で、単身世帯が全体の57%以上と高い比率を占めています。また、宿泊業・飲食サービス業に従事する就業者が8.3%と県平均より高く、駅周辺の産業構造そのものが外食ニーズを下支えしています。
特にビジネス出張者や学生による昼のランチ需要、夜は観光客や宿泊客をターゲットにした居酒屋郷土料理店の利用が中心となります。

駅前広場の整備やホテルの新規開業も進み、今後はさらに人の流れが増えることが予想されます。昼はカフェ・ベーカリー・定食店などスピーディーな提供型、夜は海鮮居酒屋やバル、郷土料理を提供する飲食店といった、昼夜両対応の二毛作型業態がマッチします。

■丸由百貨店・若桜街道周辺:再生が進む商店街で挑戦できる個性派エリア

駅から徒歩圏に広がる「丸由百貨店」や若桜街道沿いは、かつてから続く商店街エリアです。百貨店・専門店・飲食店が並ぶ一方で、近年は空き店舗も増えている状況にあります。しかし、逆にそれを活かしたリノベーションや個人経営の小規模店舗が進出しており、学生や若手クリエイターを中心とした新しい文化が芽生えつつあります。

0.5km圏内人口は約3,500人と駅前と同規模ですが、65歳以上が3割を超える高齢化エリアです。一方で、就業者のうち卸売・小売業、宿泊・飲食サービス業が高い比率を占め、商業・飲食の集積地としての性格が色濃く表れています

賃料が駅前より抑えられているため低リスクで出店でき、個性的な店舗を求める若者や観光客の来訪も見込めます。クラフトビールバースイーツ専門店、地元食材を活用したカフェレストラン、シェア型の間借り店舗といった、小規模で特色ある業態が挑戦しやすい土壌があります。

■市役所・官公庁街:ランチ需要が安定するオフィスワーカーの街

鳥取県庁や市役所、裁判所などが集まる官公庁街は、平日の昼間人口が非常に高く、安定した飲食需要を誇ります。駅から徒歩圏内に位置しながらも観光客は少なく、来訪者の中心はオフィスワーカーです。

特に「短時間・低価格・安定品質」が求められる市場であり、定食屋そばうどん店カレーショップ、惣菜や弁当のテイクアウト専門店などが支持されやすい傾向にあります。夜間営業よりも昼間の回転効率を重視する戦略が有効で、ランチ需要をいかに効率的に取り込むかが成功のカギとなります。

■郊外型商業エリア:ファミリー利用に強い郊外ロードサイドゾーン

国道9号線沿いや鳥取南IC周辺には、大型商業施設やロードサイド型飲食店が集積しており、週末には郊外からも多くの来訪者が訪れます。鳥取市の交通手段は自家用車の利用率が高く、ファミリー層が郊外店舗を積極的に利用する傾向が顕著です。

このため、駐車場完備子連れ対応ボリューム感のあるメニューが成功の条件となります。具体的には、ファミリーレストラン、回転寿司、焼肉店、パン食べ放題カフェ、ドライブスルー対応のファストフードなど、ファミリー利用を前提とした業態が親和性の高い選択肢となります。誕生日会や週末の外食といったイベント需要を意識することも有効です。

■この記事のまとめ

鳥取市は「駅前」「商店街」「官公庁街」「郊外ロードサイド」という4つの市場を持ち、それぞれが異なるターゲット層と需要構造を抱えています。駅前は観光客と出張者の二毛作市場、商店街は個性派や若者向けの実験的出店、官公庁街は安定したランチ需要、郊外はファミリー需要と、エリアごとに適した戦略が不可欠です。

山陰地方の行政・商業の中心である鳥取市は、周辺地域からの集客力も高く、今後も安定的な飲食需要が期待できる市場です。

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