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出店意欲の高い業態・大手チェーン店に入居してもらうには?

テナント募集中物件

多くの店舗・テナント物件オーナー様から、「空きテナントがなかなか埋まらない」「どうせなら、経営が安定している優良なテナントに入居してほしい」といったお悩みを伺うことがあります。特に、一度空きテナントが発生すると、賃料収入が途絶えるだけでなく、物件の維持管理コストは発生し続けるため、その期間はオーナー様にとって大きな負担となります。

空室期間を最小限に抑え、長期的に安定した収益をもたらしてくれる「優良テナント」を確保することは、賃貸経営における最重要課題の一つと言えるでしょう。
では、優良テナントの代表格とも言える大手チェーンに入居してもらうためには、どのようなアプローチが有効なのでしょうか。また、最近の社会情勢や消費者のニーズの変化に伴い、出店意欲が高いのはどのような業態なのでしょうか。
この記事では、空室対策に悩むオーナー様に向けて、テナント物件の募集方法と最新のトレンドについて、2つの大きなテーマから詳しく解説していきます。

■10秒でわかる!この記事の内容
・大手チェーン店に入居してもらうには不動産会社との緊密な連携が必要
・チェーン店開発担当者は不動産ポータルサイトは見てない!?
・狭いスペースでも入居問合せが多い無人販売店、買取専門店、パーソナルジム
・空室対策の鍵:「適用業種の緩和」という視点

■大手チェーンに入居してもらうためには?

「優良なテナント」と聞いて、多くのオーナー様がまず思い浮かべるのが、知名度と安定した経営基盤を持つ「大手チェーン店」ではないでしょうか。大手チェーン店は、一般的に契約遵守の意識が高く、賃料の支払いも安定している傾向にあります。また、その集客力によってビル全体の活性化にも寄与してくれる可能性があるため、オーナーにとっては非常に魅力的な入居希望者です。しかし、こうした大手チェーン店は、個人の飲食店や小規模な物販店とは、物件の探し方が根本的に異なります。

大手チェーンの物件探しの特徴

多くの場合、大手チェーン店は、ひとつの企業で複数のブランドや業態のチェーン店を運営しています。そして、彼らの出店は、「駅前に良い物件が空いたから出店する」といった場当たり的なものではありません。彼らは、年間出店計画や移転計画など、中長期の経営戦略に基づいて物件探しを行っています。どのエリアに、どのブランドを、いつまでに何店舗出店するかが、年単位、あるいは数年単位で緻密に計画されています。

この「計画性」こそが、大手チェーンの物件探しの最大の特徴です。彼らは、自社の出店戦略に合致する物件を、効率的かつ戦略的に探しています。

店舗開発担当者は「ポータルサイト」を見ていない?

では、大手企業の店舗開発担当者は、具体的にどのようにして物件情報を収集しているのでしょうか。ここで重要なポイントは、彼らが一般の賃貸住宅を探すときのように、「不動産ポータルサイトで物件を検索する」という行動をメインにはしていない、という点です。

もちろん、情報収集の一環としてポータルサイトをチェックすることはあるかもしれませんが、彼らの主戦場はそこではありません。彼らは、自社が設定した出店計画エリアや、業態ごとに定められた詳細な条件(面積、階数、インフラ、想定賃料など)を、あらかじめ事業用物件を得意とする不動産会社や専門のエージェントに提供しています。そして、その不動産会社やエージェントを通じて、ポータルサイトに掲載される前の、市場に出回る前の「未公開物件」の情報をダイレクトに入手しているのです。

店舗開発担当者にとって、スピードは命です。ライバルチェーンよりも先に優良物件を確保するため、一般公開される情報を待つのではなく、水面下でダイレクトに情報を得られるルートを重視しています。

オーナーが取るべき戦略:専門不動産会社との連携

この事実から、オーナー様が大手チェーン店を誘致するために取るべき戦略が見えてきます。それは、「多くの出店ニーズを様々な方法で取得し、ストックしている不動産会社に相談すること」です。

単にポータルサイトに物件情報を掲載するだけでは、大手チェーンの店舗開発担当者の目に留まる可能性は低いままです。そうではなく、日頃から多くの大手企業と繋がり、各社の出店戦略や具体的な「物件リクエスト」をデータベースとして蓄積している、事業用物件専門の不動産会社に依頼することが極めて重要になります。

そのような不動産会社は、オーナー様から「近々テナントが退去する予定だ」という情報(退去予告)を受け取った瞬間に、その物件情報を一般公開する前に、自社がストックしている出店ニーズのリストと照合します。そして、「このエリアで、この規模の物件を探していたA社(大手飲食チェーン)とB社(大手物販チェーン)に可能性がある」と判断すれば、即座にその物件情報を大手チェーンの担当者へダイレクトに届けることができます。このスピード感とマッチングの精度こそが、大手チェーン誘致の成功確率を格段に引き上げます。

オーナー様にとっては、退去予告が出た段階で、いかに早く、そしていかに「正しい(=大手チェーンの出店ニーズを握っている)」不動産会社に相談・依頼できるかが、優良テナント確保の最大のポイントになると言えるでしょう。

■最近出店が多い業態とは?

空室対策を考える上で、大手チェーンの誘致と並行して検討したいのが、「現在、どのような業態の出店意欲が高いのか」という市場のトレンドを把握することです。時代のニーズに合致し、出店が相次いでいる業態は、小規模な物件や、これまで人気がなかった立地の物件であっても、成約に至る可能性を秘めています。

トレンド1:無人販売所

冷凍餃子やスイーツ、あるいは中古衣料など、スタッフが常駐しない「無人販売所」の出店が急速に増えています。最大の理由は、開業資金やランニングコストを大幅に抑えられる点にあります。人件費がほぼかからず、24時間営業も容易なため、副業としても人気を集めています。求められる物件としては、駅徒歩圏や人通りが一定ある場所で、特にマンションの1階店舗などは、住民の「ついで買い」需要も見込めるため、出店が多い傾向にあります。

無人販売所は、キャッシュレス決済システムや防犯カメラ、自動在庫管理システムなど、「安定した通信インフラ」が事業の生命線となります。光回線の引き込みが可能か、十分な電源容量があるかは、内見時に必ずチェックされるポイントです。また、無人であるため、セキュリティ対策や、ゴミの不法投棄、深夜の騒音などの近隣トラブル対策についても、事前に運営者側とルールを明確にしておく必要があります。

トレンド2:買取専門店

ブランド品、貴金属、アクセサリー、骨董品などを専門に買い取る「買取専門店」も、出店が増加している業態です。フリマアプリの普及などでリユース市場全体が拡大していることを背景に、フランチャイズ(FC)展開が活発化しており、出店数が増加しています。
運営者の多くは、比較的狭い「省スペースの物販向け物件」を探しています。大規模な在庫を抱える必要がなく、接客ブースと事務所スペースが確保できれば営業可能なため、小さな区画でも出店が可能です。ただし、出店形態は多様化しており、駅前や商店街の小規模店舗だけでなく、ショッピングセンター内のブースや、駐車場を完備したロードサイドの大型店なども存在します。

小規模な物件や、ビルの上層階など、これまで物販店としては敬遠されがちだった区画でもニーズが合致する可能性があります。また、比較的静かな業態であり、近隣への騒音や匂いの心配が少ない点も、オーナーにとっては受け入れやすい業態と言えるでしょう。

トレンド3:パーソナルジム

マンツーマン、あるいは少人数制でトレーニング指導を行う「パーソナルジム」も、健康志向の高まりを受け、ここ数年で急速に出店数が増加しています。大規模なフィットネスクラブと異なり、マンションの1室や小規模な物件でも営業が可能なため、参入障壁が低いことが増加の一因です。

この業態の最大の特徴は、「物件探しに苦労している運営者が多い」という点です。その理由は、「音や振動」の問題です。ダンベルやバーベルを床に置く際の衝撃音、トレーニングマシンの稼働音、あるいはトレーナーの指導の声が、階下のテナントや近隣住民との騒音トラブルに発展しやすいためです。このため、運営者は物件探しを継続しているケースが多く、潜在的な需要は非常に高いと言えます。

もしオーナー様の物件が、鉄筋コンクリート(RC)造で構造がしっかりしている、あるいは最下階や角部屋で隣接する住戸が少ないといった条件であれば、パーソナルジムは非常に良い入居希望者となり得ます。音や振動の問題で入居を断られるケースが多い彼らにとって、「防音・防振マットの使用を前提に許可する」「構造的に問題が少ない」といった物件は非常に魅力的です。

「パーソナルジムは音の問題が心配」と一律に断るのではなく、「防音・防振対策を徹底することを条件に許可する」といった柔軟な対応が、長期の空室を解消するきっかけになるかもしれません。

■空室対策の鍵:「適用業種の緩和」という視点

もし、ご自身の物件が「なかなか空室が埋まらない」という状況に直面している場合、これらの出店の多い業態を参考に、「適用業種の緩和」を検討してみることも一つの有効な手段です。

「飲食店は不可」「〇〇業は不可」といった従来の制限を厳しく守るあまり、多くの入居希望者を逃しているケースは少なくありません。もちろん、ビル全体のコンセプトや他の入居テナントとの兼ね合いは重要ですが、条件を少し緩和するだけで、状況が好転することは多々あります。実際に、業種の緩和を検討したことで、10年以上空室だった物件が埋まった例もあるのです。

■この記事のまとめ

店舗の賃貸経営において、空室対策は永遠のテーマです。優良テナントである大手チェーンを誘致するためには、彼らの物件探しの特性を理解し、その出店ニーズを豊富にストックしている専門の不動産会社と早期に連携することが鍵となります。

また、社会の変化とともに、無人販売所やパーソナルジムのように、新たに出店ニーズが高まっている業態も生まれています。こうしたトレンドを把握し、従来の条件に固執しすぎず、適用業種の緩和も含めて柔軟に検討することが、空室期間の短縮につながります。

もし、お持ちの物件の空室でお困りの場合や、具体的な募集方法についてご相談されたい場合は、ぜひ店舗の「斡旋・管理」のプロ、店舗ネットワークにご相談ください。

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