熊本で飲食店を開業するなら？エリア別テナント探しのコツを解説

九州のほぼ中央に位置し、豊かな自然と歴史的な魅力にあふれる熊本市。政令指定都市でありながら、中心市街地には都市機能が集約されており、地域に根差した商圏が形成されています。観光地・住宅地・ビジネスエリアが近接しているため、多様な業態の飲食店にとっても出店メリットのある都市です。

近年は、熊本駅周辺の再開発や、阿蘇・天草といった地域資源を活かした観光振興、子育て世代の定住促進などもあり、飲食ニーズにも変化が見られます。今回は、熊本市内で特に注目されている主要エリアをピックアップし、それぞれの特徴と向いている業態を紹介します。

■10秒でわかる！この記事の内容
・熊本駅・中央区市街地周辺：駅近×繁華街のバランス型エリア
・水前寺・健軍周辺：地域密着型の生活拠点エリア
・坪井・黒髪周辺：学生街×住宅地の個性派エリア
・光の森・武蔵ヶ丘周辺：新興住宅地とロードサイドの融合型エリア

JR熊本駅直結の「アミュプラザくまもと」や、百貨店、そして繁華街「下通」「上通」など、買い物・食事・交通の利便性が揃ったバランス型エリアです。平日昼はオフィスワーカーやビジネス客、休日はファミリーや学生、観光客など幅広い層が集まります。

熊本駅周辺では大規模な再開発が進行しており、今後さらに人の流れが変化する可能性があります。熊本駅商圏では一人暮らし世帯が57.2％を占め、昼間人口のうち約6割が第二次・第三次産業の従業者、2割超が学生という構成です。また、鶴屋百貨店商圏や熊本交通センター（桜町バスターミナル）商圏でも一人暮らし世帯が6～7割と高く、昼間人口の約9割が働く世代で占められています。

家賃は比較的高めですが、安定した人流と視認性の高さが魅力です。ランチ需要を取り込めるカフェや定食屋、ディナータイムは個室を備えた居酒屋、多国籍料理店など、幅広い客層に対応できる業態が人気です。

水前寺公園で知られる水前寺エリアから、路面電車の終点である健軍町エリアにかけては、昔ながらの水前寺参道商店街と住宅地が広がる地域密着型の生活拠点です。地域住民の日常的な利用が多く、アットホームな雰囲気が特徴です。

周辺には病院や学校も多く、平日は主婦層やシニア世代、学生、休日は家族連れなど、地域住民が主なターゲットとなります。大手チェーンよりも、地域に根差した個人経営の店舗にチャンスがあります。

地元の食材を活かした惣菜店、ベーカリー、気軽に立ち寄れるカフェ、ファミリー向けのカジュアルな飲食店、テイクアウトに対応できる業態などが特にマッチします。

熊本大学や熊本県立大学、その他専門学校などが集まる坪井・黒髪エリアは、学生が多く暮らす活気ある地域です。一方で、落ち着いた住宅地も広がり、学生と地域住民が共存する独特の雰囲気を持っています。

学生向けのリーズナブルな価格帯の店舗や、個性的なコンセプトを持つ飲食店が人気を集めます。また、単身者向けの需要も高いエリアです。

ボリュームのある定食屋、ラーメン店、カレー専門店、個性的なカフェ、アパートの一角を利用した隠れ家的なバーなど、学生のニーズや地域の雰囲気に合わせた個性派小規模業態が特に有望です。

熊本市北部に位置する光の森・武蔵ヶ丘周辺は、近年大型商業施設やマンションの建設が進み、若いファミリー層の流入が著しい新興住宅地です。ロードサイド店舗が多く、車でのアクセスがしやすいのが特徴です。

休日は家族連れの車移動が多く、駐車場付き店舗やドライブスルー併設型の出店が有利です。大手チェーン店から個人店まで幅広い業態が進出しており、新興住宅地ならではの柔軟な店舗戦略がカギになります。

ファミリーレストラン、回転寿司、焼肉店、大型ベーカリーカフェ、テイクアウト専門のスイーツ店など、駐車場を完備し、家族層に対応できる回転率の高い業態がおすすめです。

熊本市は、商業地・観光地・住宅地が一体となった“生活圏一体型”の都市として、飲食業にとって多様な出店チャンスが存在します。熊本駅周辺の再開発と、地域ごとの特性を活かした街づくりが進む中、地域ごとの特性に合わせた業態選定が成功のカギとなります。

店舗ネットワークでは、店舗物件の仲介だけでなく、出店・開業の際に必要な保証・保険から内装工事・営業支援までテナント様のお悩み事解決をワンストップで、地域密着の不動産会社がサポートいたします。熊本エリアでの飲食出店をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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