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阿波おどりの熱気と「光」のインフラが交差する街。徳島県東部の出店戦略

吉野川の大河が育んだ肥沃な大地と、四国三郎の異名を持つその豊かな水流。徳島県東部エリアは、県都・徳島市を中心に、独自の産業と文化を花開かせてきました。阿波おどりの熱狂に代表される伝統的な一面を持ちながら、一方で全国屈指の光ファイバー網普及率を誇り、サテライトオフィスの聖地として最先端の働き方を受け入れる柔軟性も併せ持っています。

このエリアでのテナント出店を考える際、地図上の距離だけで判断するのは危険です。川を渡るたび、あるいは一本の幹線道路を越えるたびに、街の表情は劇的に変化するからです。官公庁が建ち並ぶビジネスの中心地、大型モールが人の波を作る郊外の消費拠点、そして豊かな自然の中で静かな時間が流れる定住地。それぞれの街には、そこで暮らす人々の息遣いがあり、求められる「豊かさ」の形も異なります。

本稿では、最新の商圏データを羅針盤として、徳島市を中心とする県東部5つの主要エリアを深く掘り下げます。無機質な数字の向こう側にある街のストーリーを読み解き、あなたのビジネスが最も輝く場所を見つけるための、確かな道筋を描き出していきましょう。

■10秒でわかる!この記事の内容
・徳島市南部(中心部): 行政と経済の中枢。昼間人口が圧倒的で、多忙なビジネス層と観光客の双方を取り込む「時間消費型」ビジネスが鍵。
・徳島市北部・北島エリア: ぎゅっと凝縮された高密度なベッドタウン。生活完結型の商圏で、医療・教育など暮らしの質を高めるサービスが求められる。
・徳島西部・藍住エリア: 若いファミリーが集う消費のエンジン。大型モールとロードサイド店舗が連なり、週末の家族時間を彩る業態が勝機。
・鳴門・松茂エリア: 空と海の玄関口。観光客の非日常体験と、産業拠点のビジネス需要が交差する、二面性を持ったユニークな商圏。
・吉野川エリア: 地域に根ざしたコミュニティ商圏。持ち家率が高く、高齢者層を支える医療・福祉や、憩いの場となる喫茶店などが長く愛される。

■都市の鼓動と歴史が共鳴する「徳島市南部(中心部)」

眉山の麓、JR徳島駅の南側に広がるこのエリアは、徳島県の心臓部とも呼べる場所です。県庁や市役所などの行政機関、主要企業の支店、メディアの中心機能がここに集積しており、平日の朝夕にはスーツ姿の人々が足早に行き交います。

商圏データが語るこの街の最大の特徴は、その圧倒的な「吸引力」にあります。昼間人口は夜間人口を大きく上回っており、これは毎朝、多くの人々がこの街へ「働きに」「学びに」「遊びに」流入してくることを意味します。街の空気は常に動いており、消費のスピードも速いのが特徴です。また、繁華街周辺には単身世帯も多く、彼らは「時間」と「利便性」を金銭で買う傾向にあります。

こうした都市型のライフスタイルを持つ人々に対し、どのような価値を提供すべきでしょうか。例えば、分刻みのスケジュールで動くビジネスパーソンには、手早くも質の高いランチや、仕事終わりの疲れを癒やすリラクゼーション、あるいは自分磨きのためのフィットネスジムなどが響くはずです。また、阿波おどりの聖地としての側面も見逃せません。観光客が求める「徳島らしさ」を凝縮した飲食店や、旅の思い出を彩るカフェなどは、季節を問わず底堅い需要が見込めます。駐車場確保のハードルは高いエリアですが、それを補って余りある「人の波」が、ここには確実に存在します。

■暮らしの質が凝縮された高密度タウン「徳島市北部・北島」

吉野川を渡り北へ向かうと、そこには全く異なる風景が広がっています。徳島市北部から板野郡北島町にかけてのエリアは、限られた面積の中に住宅や商業施設がぎゅっと詰まった、非常に密度の高い生活空間です。特に北島町は県内で最も面積が小さい自治体でありながら、人口密度は高く、「住み心地の良い街」として常に名前が挙がる人気のエリアです。

この街の主役は、ここに「住まう」人々です。データを見ると、ファミリー層から高齢者層までバランスよく居住しており、町内で日々の生活が完結するスタイルが定着していることがうかがえます。スーパーマーケットドラッグストアは日常の風景の一部となり、生活道路沿いには地域住民のためのサービスが点在しています。

ここでビジネスを展開するなら、住民の「生活の質(QOL)」を向上させるサービスが鍵となります。教育熱心な家庭に向けた学習塾英会話スクール、子供の急な発熱にも対応できる小児科クリニック、あるいは高齢者の健康を支える歯科医院などは、地域のインフラとして歓迎されるでしょう。また、共働き世帯が多いこともこのエリアの特徴です。家事の負担を減らすコインランドリーや家事代行サービス、夕食の一品を助けるこだわりの惣菜店などは、忙しい毎日に寄り添う心強い存在として支持されるはずです。

■巨大モールが牽引する消費の最前線「徳島西部・藍住」

徳島市の西隣、藍住町を中心とするこのエリアは、県内でも屈指の「消費の熱量」が高い場所です。「ゆめタウン徳島」という巨大な磁石が鎮座し、休日ともなれば県内全域から家族連れの車が押し寄せます。

商圏レポートが示すのは、この街の「若さ」です。30代から40代の親世代と、その子供たちの人口比率が高く、街全体に成長のエネルギーが満ちています。新しい分譲住宅地が次々と生まれ、若い家族が夢のマイホームを構える場所、それが藍住エリアです。彼らの移動手段は100%と言っていいほど自家用車であり、ビジネスの勝敗は「ロードサイド」で決まります。

このエリアで成功するための合言葉は、「ファミリー」と「車」です。広い駐車場を備えた回転寿司焼肉店、家族みんなで楽しめる大型ファミリーレストランは、週末の団欒の場として絶大な人気を誇ります。しかし、単なるチェーン店だけが求められているわけではありません。感度の高い若いママたちをターゲットにしたおしゃれなベーカリーカフェ、子供の記念日を彩るフォトスタジオ、あるいは休日の趣味を充実させるアウトドアショップなど、ライフスタイルを提案する店舗にも大きなチャンスがあります。「わざわざ車で行きたくなる」魅力的な目的地を作ることができれば、商圏は一気に広がります。

■空と海の青さが交わる交流拠点「鳴門・松茂」

徳島県の北東端、徳島阿波おどり空港を擁する松茂町と、世界的な観光資源「鳴門の渦潮」を持つ鳴門市。このエリアは、空と海、二つの玄関口を持つ交流の街です。

ここには、二つの異なる時間の流れが存在します。一つは、空港を利用するビジネスマンや観光客、そして高速道路を行き交うドライバーたちが生み出す「流動的な時間」。もう一つは、工業団地で働く人々や、古くからの住宅地で暮らす人々が刻む「日常の時間」です。この二つの層が重なり合うことで、独特の商圏が形成されています。

鳴門エリアでの出店は、やはり「観光」という文脈を外せません。新鮮な海の幸を提供する海鮮料理店や、絶景を望むカフェ、旅の記憶に残るような土産物店は、観光客にとって欠かせない存在です。一方、松茂エリアでは、空港利用者の利便性を高めるレンタカービジネスホテル、あるいはフライト前後の空き時間を埋めるための手軽な飲食店などに需要があります。また、徳島市へのベッドタウンとしての機能も併せ持っているため、住宅地に近い場所では、地域住民の日常を支えるスーパーやクリニックといった堅実なビジネスも十分に成立する土壌があります。

■豊かな自然と温かなコミュニティ「吉野川エリア」

徳島市から西へ、吉野川の中流域に広がる吉野川市(鴨島町など)周辺は、穏やかな時間が流れる地域密着型の商圏です。

データが示すのは、高い持ち家率と、地域に深く根を下ろして暮らす人々の姿です。高齢化率は他のエリアに比べてやや高めですが、それは裏を返せば、長年住み続けている定住者が多く、顔の見える濃密なコミュニティが存在することを意味します。流行を追うよりも、日々の暮らしを大切にする、そんな堅実な気風が感じられます。

このエリアでのビジネスは、「信頼」「安らぎ」がキーワードになります。高齢者層を支えるデイサービスや訪問介護といった福祉事業、健康寿命を延ばすための整骨院やシニア向けフィットネスは、今後ますます必要とされるでしょう。また、地域の人々が気軽に集い、世間話に花を咲かせるような昔ながらの喫茶店や、安くて美味しい「いつもの味」を提供するうどん店や定食屋は、住民の心の拠り所として長く愛され続けるはずです。一見客を狙うのではなく、一人ひとりのお客様と丁寧に向き合い、信頼関係を築いていく。そんな商売の原点回帰が、ここでは最も有効な戦略となります。

■徳島での出店、成功へのラストピース

エリアごとの物語を見てきましたが、徳島県全体に共通する成功への「ラストピース」があります。それは、徹底した「車社会への適応」です。 駅前の一部を除き、徳島での生活は車なしでは成り立ちません。お客様は「店の前の道路が入りやすいか」「駐車場は停めやすいか」「家族全員で乗っていけるか」を、味やサービスと同じくらいシビアに見ています。物件選びの際は、店舗の広さだけでなく、駐車場の台数や区画の広さ、前面道路の交通量や右折入庫のしやすさまで、ドライバー目線で徹底的にチェックしてください。

また、徳島県が誇る「通信インフラ」も見逃せません。全国屈指の光ファイバー網は、店舗のDX化を強力に後押しします。予約システムやキャッシュレス決済の導入、SNSを活用した情報発信など、デジタル技術をうまく取り入れることで、オペレーションを効率化しつつ、若い世代への訴求力を高めることができます。

■この記事のまとめ

徳島県東部は、エリアごとに明確な個性を持った街の集合体です。 ビジネスの最前線で戦うなら「徳島市南部」、暮らしの質を追求するなら「徳島市北部・北島」、ファミリーの笑顔を作りたいなら「徳島西部・藍住」、旅の感動を届けたいなら「鳴門・松茂」、そして地域と共に歩みたいなら「吉野川」。

「徳島に出店したい」という想いを、もう一歩深めてみてください。「誰の、どんな瞬間に、どのような喜びを届けたいのか」。その問いの答えに最もふさわしい舞台が、この5つのエリアの中に必ずあるはずです。 商圏データを片手に、あなたのビジネスが街の新しい物語として紡がれる場所を、ぜひ見つけ出してください。

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